2015年10月29日木曜日

腹(ハラ)を動かす

肩と腰はそれぞれに肩甲帯、肩関節、骨盤、股関節というしっかりした骨格の構造があるので、動きは安定しやすい。肩と腰の中間のお腹には、内臓とそれを守る筋肉があるけれど、とてもフレキシブルに動くので、バレエではコントロールが難しい。それ故、お腹はいつもさまざまな注意の対象になる。
お腹を薄く、引き上げて、締めて、集めて、開かない、etc.

逆にいうと、お腹を動きの中でしっかりコントロールすることができたら、バレエのテクニックや表現のレベルアップを助けることになる。

頭の動きと首回りの空間
お腹は肩と腰のスクェアの中間にあり、胴体の様々な動きの中心になる。頭蓋と肩の間は、筋肉や血管や神経がたくさん通っているけれど、骨格としては脊柱しかなく、自由に動けるようになっている。バレエでは頭をとてもよく動かすので、自由すぎる可動性をコントロールすることが重要だ。ターンでは、頭蓋は正確なスポッティングのためにダイナミックかつデリケートなコントロールが要求される。常にポジションを保つ小さな力が働いていて、ボディのターンなどで起こるカウンターフォースに対しても、コントロールされた動きができるようになっている。
お腹も、頭と肩の関係性と同様に、肩と腰の関係性をつないで、発生する力をコントロールしながら、動きをリードするように使うこともできる。

神経が敏感なのは内臓。
昔から言われるハラの感覚は、体の中心としての「丹田」の意識。でも丹田は、「このあたり」という、具体的な場所ではないので、意識するのはやや曖昧な感覚でもある。とくに、お腹には骨がないので、筋肉を意識することになるが、解剖学的に意識するのであれば、もしかすると内臓の意識ということになる。
内臓には、筋肉と同様に、末梢神経が通っているが、筋肉よりもはるかに多くの神経が通っていて、とても敏感な器官だ。
導体の表面近くの皮膚と筋肉の感覚に、この内臓の感覚を意識して使うことができれば、お腹の動き、そして胴体の動きを、より正確に意識することができそうだ。少し試して見ると、違いがわかる。ターンやジャンプでの遠心力や加速力で内臓の位置と動きが影響を受ける。
横隔膜や腹横筋など、内臓に近い筋肉を意識するとボディの動きやバランスに効果がある。
腸にはとくに多くの神経が通っているといわれる。腸は筋肉のように自分で意識して動かすことはできないけれど、腸が受ける様々な力を、感覚と運動にフィードバックすることはできる。
いろいろためしてみよう。



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